この本のはじめに載ってた話です。



世の中は公正、公平にできているという世界観を、社会心理学では「公正世界仮説」と呼ぶそうです。

こういう世界観だと、「世界が予測可能、理解可能であり、したがって自分の力でコントロールできると考える」とか、「子供が小さいうちから自分のことは自分でできるようになりなさいと教え込まれる」ということになります。

世界が公平であれば努力は報われるし、報われるからこそ努力しようという気になるわけで。

世界は公正であって良いことをすれば報われて、悪いことをすれば罰せられる、つまり世界は予測可能でコントロール可能だと考えたくなります。

世界は不公平で、理解不可能で、コントロール不可能と考えると、どうしたらいいのかわからなくなってすごく不安になります。
だから、公正世界仮説という考え方がそんなに悪いものだとは思いません。


ここまではいいんですが、問題は逆方向の推論がしばしば行われること。
つまり「報われた人は良いことをした人で、罰せられた人は悪いことをした人にちがいない」という考え。

これは「被害者非難」と呼ばれる現象につながりやすい。
犯罪被害者などに起きたことを、そもそも被害者に非があったからだと正当化してしまう。

勝てば官軍というやつで、ずるい方法で成功したとしても、成功者が立派だったり努力したからだと成功を正当化しようとする。

ランダムに選ばれた人に罰を与え、それを見ていた観察者がどんな感情を抱くかを調べる実験では、観察者は罰を与えられた人を否定的に評価し、社会的地位が低いとみなすことがわかったそうです。
しかも「ランダムに選ばれたことを知っていても」同じ結果になったそうです。
つまり、そうしないようにしようとしても逆方向の推論をしてしまうということですね。


ではどうすればいいか。
  • 自分も含めて人は被害者非難という考え方をしがちだということを知っておくこと。
  • 世の中はむしろ不合理で理不尽なものと考えて、起こったことや起きそうなことに対して自分がコントロール可能な範囲でできることをする。
というのが良いと思いました。





人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ